鈴鹿ポイントゲッターズは、奈良クラブOBで今も人気の高い佐藤和馬選手が所属しており、スペイン人女性のミラグロス・マルティネス・ドミンゲス監督が率いて3年目。
昨シーズンは15試合とは言え5位と躍進。
今シーズンは百年構想クラブ入りも果たし、今試合前にはJ3ライセンス申請のリリースもありました。
suzuka-un.co.jpしかし、今試合までの鈴鹿は7戦勝ち無しと調子を落としており、さらにはこんな気になるニュースも。
www.football-zone.netこの記事がチームにプラスに作用するかマイナスに作用するか?
ミラ監督の花道にJ3昇格を!とチームが一丸になれば脅威です。
奈良クラブは鈴鹿に対してこれまで0勝2分1敗と一度も勝てていません。
それどころか実は得点もしたことがない。
それでもチームの調子は上がってきています。
今試合こそホーム初勝利の期待のかかる一戦でしたが、果たして結果は?
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スタメン
高知戦の再開試合で故障の森俊介選手の代役として良い働きをしていた寺島はるひ選手が左ウイングで今シーズン初スタメン。
前節と比べると、小谷選手と飯田選手、森田選手と片岡選手がスタメンとサブを入れ替わり。金成純選手がベンチ外、吉田選手がベンチ入りしました。
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試合経過と感想
前半立ち上がりは両者まずまずでしたが、15分〜30分は正直鈴鹿の時間帯でした。
奈良クラブはよく守り、30分以降はシュートには至らないものの徐々に盛り返していました。
これまでの奈良クラブは前半立ち上がりはガンガン攻めるものの数分で対応され、その後は攻められ続けて失点するか、なんとか凌いで後半期待という形が多かったように思います。
それが最近では逆に相手の攻撃に対応して自分達の形を整えてハーフタイムというように変わってきましたように見えます。
まるで強いチームみたいだ。
いやいや強くなってるんです。
45分前半終了間際に鈴鹿のエースストライカーで2019年JFL得点王のエフラインリンタロウ選手が審判に対する暴力行為で退場。
ピッチ内で堪えられないような事があったのかもしれませんが、これは勿体なかった。
この退場が無ければ、この試合全然分かりませんでした。
ハーフタイムはメンバー交代無し。
数的有利で早く先取点が欲しかった奈良クラブ。
51分に寺島選手のシュートをGKが防いだこぼれ球を拾って落ち着いて決めたのが、
背番号22 長島滉大
アクロバチックなシュートも見映えしますが、この滉大選手の落ち着き払った横綱の寄り切りみたいなシュートは美しかった。
しかし、その直後に危ないシーン。
事なきを得ましたが、ほんのちょっとした隙が命取りになるからサッカーは怖い。
多分この時間帯は試合後に反省点として指摘されていたでしょう。
その後の奈良クラブの交代が面白かった。
67分
滉大選手に変えて片山選手はわかる。
加藤選手に変えて片岡選手とは???
片岡、山本の2トップに金子、森田のダブルボランチ!
こんなフォーメーションもあるのか奈良クラブ。
74分に飯田選手が平松選手と交代し、その後の77分。
鈴鹿のの集中を欠いたCBへのパスが逸れ、逃さなかったのが途中出場の、
背番号20 片岡爽!
相手のミスを得点に繋げるのが難しいのは、奈良クラブを応援しているとよくわかります。
それをきちんと決めるんだからまるで強いチームみたいだ。
いやいや強くなってるんです。
しかし、幸事魔多し。
78分に寺島選手に故障発生。
試合後、自力で歩いていたとの情報がありましたが、どうぞ軽傷でありますように。
そして急遽交代した選手が、我らがサラリーガー273。
都並選手が左SBに!初めて見た。
左ウイングは高知戦で実績もあるので左SBもいけるだろうとの緊急出動だったのか、それともオールマイティな選手としてさらなる進化を遂げたのか?
後半戦の切り札の一人になりそうな要注目選手です。
そして90分が過ぎて表示されたATは何と7分!
リードしているとなんでそんなに長いんだと自分勝手な事ばかり考えてしまいます。
防戦一方で胃の痛くなる時間が続くと思っていたら、なんとAT5分に追加点!
これがまた素晴らしくて、片山選手が粘って粘って片岡選手にパス。
そして一閃!
背番号20 片岡爽 この試合2点目!
完全にとどめを刺して奈良クラブ完勝!
まるで強いチームみたいな勝ち方です。
いやいや、本当に強くなりました。
ホーム初勝利&対鈴鹿初勝利おめでとうございます!
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ミラ監督退任
この記事を書きだしたのが翌週月曜日。
衝撃のニュースが飛び込んできました。
奈良クラブ戦に進退をかけていたとのこと。
サッカーは結果が全て…
ミラ監督は他チームではありますが、JFL初の女性監督として注目していましたし、立派な実績を残されました。
天皇杯でも女性監督として初勝利も飾りました。
母国の英雄イニエスタ選手の所属しているヴィッセル神戸との対戦はきっと自身のキャリアにとって大きな財産となったでしょう。
ただ、異国での生活に加えて、昨年からのコロナ禍は心的負担がかなり大きかったのではないでしょうか。
スペイン帰国後の更なるご活躍を願っています。
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順位
13位
昨シーズンと同じ順位まで戻ってきました。
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次戦に向けて
今シーズン無敗のいわきFCとの対戦です。
全てとは言いませんが、やはりサッカーはお金が大事。
原則資本主義万歳なのがサッカーです。
それが間違いでない事を示しているのがいわきFCです。
なんせこれです。
空母どころか一個艦隊すら買えそうです(無理)。
実に羨ましい。
奈良クラブもきっと将来はこうなる。
こうなると思えば実現する。
実現するその日までは心技体を限界まで駆使する他ないです。
例年なら折り返し、昨年なら最終戦の15戦目で今シーズン最強チームとの対戦。
望むところではないですか。
チームもいよいよ形になって成果が出てきた奈良クラブにとっては絶好のタイミング。
もちろん、チームは勝つ為の準備をしているはずです。
相手がどこであれ、勝利を目指す強い気持ちは変わらない。
今シーズン最強の奈良クラブを見せてください。
次の試合に勝つ!