前回の続きです。
今回は奈良クラブの経営状況について
Jリーグに上がればクラブの経営状況について必ず公開されます。
クラブ個別経営情報 - 経営情報 | 公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)
JFLの奈良クラブにはこのような場で開示説明する義務はないのかもしれませんが、濵田体制になってから透明性を重要視されていて、経営状況についてかなり開示されるようになりました。
お金の話はとても大事です。
選手を雇うにも、集客イベントをするにも、グッズを作るにもお金がかかります。
中期経営計画
まずは中期経営計画の説明がされました。
何事も計画がなければ目的を達成することはできません。
奈良クラブの中期経営計画は期間10年で組まれていますね。
2022年1月までは順調に計画通り進捗しています。
2030年1月までの目標は、
・J1昇格
・トップチーム選手のアカデミー出身者30%
・ユースのプレミアリーグ(トップカテゴリー)昇格
・営業収益10億円
相当高いです!
これらの達成の為に与えられた時間は今年含めて8年間です。
J1基準スタジアムも用意しなくてはいけない。
参考
サガン鳥栖の駅前不動産スタジアムの建設費が97億円!
ロートフィールドではJ2スタジアム基準を満たさないので、新スタジアム建設はJ2昇格に合わせなければなりません。
今後ものすごく順調に進捗するならば、
25年 新スタジアム着工&J2昇格
26年 新スタジアム竣工
29年 J1昇格
という感じでしょうか?
非常に難しいと思いますが、達成できれば映画化決定です。
物語を紡いでいきましょう。
経営状況
夢は大きくですが、足元をしっかり確認しておきましょう。
奈良クラブの経営状況です。
2020年度ですが、Jリーグ各クラブの経営状況と比べるとわかりやすいです。
21年昇格のテゲバジャーロ宮崎のデータも入っています。
上のグラフ、22年度はあくまで予測値であるのは注意しなければなりませんが、営業成績は順調に持ち直し、今年度営業収益予測値は宮崎の20年度実績に匹敵します。
選手強化費も2019年の売上見込みから予算を組んだという2020年を超えています。
今更ですが、なんで2019年にもっと選手強化費つぎ込んでおかなかったんでしょうね。
2021年は2020年より選手強化費が少なかったのに順位が上がったのはお見事です。
それでも今年度は赤字は解消されず厳しい状況は続きます。
そんな状況で7億4千万円の拠点建てようというのですから、お金ってここまでぶん回せるものなのかと驚嘆するばかり。
広告料収入にばかり頼らない体質にという目的も新拠点にはあるし、その売上で23年度以降は黒字化できそうとの事ですが、J3各クラブの状況を見てみると、上位で戦うには営業収益5億円は必要でしょう。
広告料収入にばかりは頼ってはいけないかもしれないれど、やっぱりスポンサーもどんどん増えて欲しいですね。
ファンコミュニティ会員数
次に現在のファンコミュニティ会員数も発表されました。
ゴールドアンバサダー:57名
アンバサダー:35名
ファンクラブ:46名
計:138名
旧ソシオで一番多い時だと400人は超えていたと聞いたことがあるような・・・。
ずいぶん減りました。
目標は
ゴールドアンバサダー:100名
アンバサダー:120名
ファンクラブ:100名
計:320名
なんで現在一番少ないアンバサダーを一番多くするのだろう?
数を増やすにはどうしたら良いのか?
簡単なのはお値段以上の商品をつけることです。
ユニフォームにタオマフにスタグル食券1万円分もつけましょうか?
でも、それだと会員が増えるたびに赤字も増えてしまいます。
だから、昨年ソシオからファンコミュニティに変更する際に、コスパではなくて応援する人を対象にしたサービスと価格設定としたのでしょう。
シンプルに、
チームが勝つこと
特にホームで勝つこと
そして優勝争いすること。
結局のところ、それが一番の近道であると思います。
もちろんそれだけじゃないのは当然です。
今すぐは難しいでしょうけど、1000名ぐらいまで増えると良いですね。
観客席の光景もさぞ賑やかで多彩なものになることでしょう。
おまけ
Jリーグ各クラブの経営状況を検索している時に、ものすごいものがひっかかりました。
こういうのって業界の天下り団体が関係企業にお高い値段で売りつけるものと思うのですが、それを無料公開するってすごい事です。
中身は全然読めてないですけど、パラパラみてると
P31のJクラブの競技成績とチーム人件費
P71のファンデベロップメント戦略
などなど面白い事書いてます。
また時間作ってじっくり読みます。
今回はここまで。
次回は気になるJ3昇格条件についての予定です。